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「新製品情報誌」2016年9月号掲載
資料請求No.1160902901

その他

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パルスジェネレータ＆シリアルインタフェースの1台2役

シリアル通信エミュレータ“SCE1-01”

株式会社マックエイト

神奈川県横浜市鶴見区駒岡5-4-10

変な部品を作っている会社という怪しげなコピーが、広告や展示会で常に注目を集めている（株）マックエイト。プリント基板用部品の分野においては、お客様のご要望に応える多彩な品揃えと優れた品質によって、国内外で高く評価されている。そのマックエイトが、今度は「変な電子機器」を発売した。■自由度を追及した開発コンセプト
　シリアル通信エミュレータSCE1-01は、標準規格の枠にとらわれず、むしろ敢えて標準外にこだわって、設定の自由度を追及して開発されたシリアル通信装置。基本機能はクロック同期の3線シリアルインタフェースだが、リピートモードに設定すれば独立2チャンネルの任意パルスパターンが出力できるパルスジェネレータとなり、また、パルスのハイレベル用内蔵電源を端子に出力しているので、簡易な電源としても利用することができる。これ1台で3役！
　SCE1-01の主な特徴は、・シリアルデータ長は1〜1280ビット・フレーム同期信号も任意パターンが設定可能・パルス電圧設定範囲は1.5V〜5.5V・通信速度は200〜1Mビット／秒・論理正／反、ビット順序、待機出力値が任意・出力短絡でもシステムダウンしない安全機能■想定される用途
　デジタル回路を内在する機器やモジュール、LSI等における試作品のデバッグ、出荷検査、保守点検の際のデータ通信手段として、端子数が節約できるシリアルインタフェースが多く用いられている。また、上記用途の通信チャンネルはユーザー非公開の「裏口」のため、開発側の都合で独自の通信規格を用いる場合がある。この場合、汎用の測定器やデバイスは使用できないが、SCE1-01なら痒い所に手が届く。
　パルスジェネレータ機能を用いれば、クロック出力のほか2チャンネルの任意パルスが生成できるので、簡易な電子回路の実験用信号源としても役に立つ。更にSCE1-01が出力するDC電源も利用すれば、対象回路を動かすためにこれ1台で用が足りる。
　例えば電子機器開発の初期段階で新規回路を採用しようとするとき、理論設計がOKでも実デバイスによる動作確認はしておきたいもの。こんな時、設計CADの傍らにブレッドボードとオシロスコープとSCE1-01があれば、設計しているその場で動作実証できる。
　電子関連企業であれば、高価なパルスジェネレータの1台や2台は保有（またはリース）されていて、技術者は何時でも必要なときに使用できる。
　例えば、試作品が出来上がってきたので、早速、動作確認をすべく実験室に行ってみると、誰かがパルスジェネレータを占有していて、評価ボードにケーブルが接続されている。そのうえ迷惑なことに使用者の姿はなく、勝手に拝借していると使用者が戻ってきて「設定を変えられては困る」と怒鳴られて……こんな経験はありませんか？
　高価なパルスジェネレータが空いてなくでも、SCE1-01で試作品の初期評価くらい出来れば開発業務を停滞させない。このほか、電子工学系の教育現場で多人数が同時に実験用信号源を必要とするとき、お手頃価格のSCE1-01は魅力的。■応用事例
　SCE1-01の特徴であるビット数、通信速度、電圧の設定自由度を活用すると、シリアル通信やパルスジェネレータとしての本来の用途の枠にはまらない、実に多様な応用の余地が見えてくる。応用事例のごく一部を列挙しよう。
　シリアルインタフェース機能の用途としては、・メモリチップへの書込み試験・各種LSIのレジスタ設定・高負荷伝送路で低速通信（200bps）
　次に、1280ビットの長ワードのシリアル受信機能を用いた応用例は、・デジタル信号のサンプリング（波形取得）パルスジェネレータ機能を用いた応用例は、・非重複2相クロック生成・PWM生成・ステッピングモーター駆動パルス・白色雑音（1280ビットの疑似ランダム）・正弦波（1280ビットの?Σ変調パルス）・2相正弦波によるシンクロナスモーター駆動
　図2は、上記最後の応用事例で使用した回路と波形です。SCE1-01の出力は2値のデジタルパルスですが、?Σ変調による粗密波をパターンとして用意しておけば、簡単なローパスフィルターを通すだけでアナログの正弦波が得られ、90度の位相差信号を対にして同期式のモーターを駆動できる
　SCE1-01の詳しい仕様につきましては、マックエイトのウェブサイトhttp://www.mac8.co.jp/electro/SCE101.htmlをご覧下さい。